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欧州車のCDにDL-1は使えるの?

 こんばんは。強力な台風が接近していますねぇ!こちらは明日のお昼から夕方にかけて直撃の予定です。店頭のドラム缶等が飛ばないように対策しましたが、車が倒れるような強風なら意味がないでしょうね。うちは店の前がすぐ国道9号線なのでドラム缶が国道に飛んでいったりしたら大事故につながりますから緊張します。幹線道路沿いの物件は商売をするには目立って良いのですが、私はもうどちらかというと奥地でひっそりとやりたい気分ですわ^^;。

皆様の地域でもどうか被害が出ませんように。お祈りしています。

さて、今日のお題は最近やっぱり多いクリーンディーゼル(以下CD)用オイルに関する質問です。特に欧州車指定のCD用オイルはかなり高価なので比較的安価なDL-1ではダメなの?というもの。お気持ちはすごーくわかるのですが推奨出来ません。

その理由としては昨日の記事ではないですが、HTHSVが関係してきます。欧州車の場合ACEA C3規格がベースとなって各社の認証(アプルーバル)を取得していますので150℃でのHTHSV3.5cP以上を要求します。対してJASO-DL-1の5W-30は2.9cP以上ですので・・・。どちらもDPFに対応した低灰分のオイルではあるのですが根本的な思考が日本と欧州では違いますので。ただDL-1を入れたからといって直ちに壊れたりすることはありません。DPFへの影響というよりはエンジンの耐摩耗性への影響というべきです。DL-1はグループⅡでも作れるのですがACEA C3の5W-30は最低でもグループⅢもしくは化学合成油(ここではPAO)を必要とします。要するにベースオイルへの依存度が高いのです。かと言ってエステルが配合されているのかと言えば決してそんなこともありません。ただ粘度指数向上剤のPMA(ポリメタクリレート)もエステルですのでこれをエステルとカウントするならPAOとのエラストマー関係が相殺されます。

もう少し踏み込むとわかりやすいのですが、一度に書くと混乱すると思いますので分けて書きますね^^;。今回のケースで最も重要視すべきはやはり灰分であってDPFの目詰まりを重視するべきと言えます。これが劣化するとパーツ代がかなり高価です。

 最近はメルセデスのMB229.52というCDの最新規格もありますが厳密に言わなければACEA C3で大丈夫でしょうけどこのあたりも近く掘り下げてみたいと思います。まぁそれにしても純正は高いっすね・・・(汗)それでは今日はこの辺で!
by narrowde | 2016-10-04 23:45 | オイル雑学

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